川井郁子夕顔 ~源氏物語より~歌词-查字典简谱网
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夕顔 ~源氏物語より~

作者:
川井郁子
风格:
歌词
上传时间:
2016-12-23

  夕顔 ~源氏物語より~ - 川井郁子

  源氏が六条に恋人を持っていたころ、

  御所からそこへ通う途中で、だいぶ

  重い病気をし尼になった大弐だいにの

  乳母めのとを訪たずねようとして、

  五条辺のその家へ来た。

  乗ったままで車を入れる大門がし

  めてあったので、従者に呼び出させた乳母

  の息子むすこの惟光これみつの来るまで、

  源氏はりっぱでないその辺の町を車

  からながめていた。

  惟光の家の隣に、

  新しい檜垣ひがきを外囲いにして、建物の前

  のほうは上げ格子こうしを四、五間ずっと上げ渡

  した高窓式になっていて、新しく白い簾すだれを掛け、

  そこからは若いきれいな感じのする額を並べて、

  何人かの女が外をのぞいている家があった。

  高い窓に顔が当たっているその人たちは非常に背の高いも

  ののように思われてならない。どんな身分の者の集まって

  いる所だろう。風変わりな家だと源氏には思われた。

  今日は車も簡素なのにして目だたせない用意がしてあって、

  前駆の者にも人払いの声を立てさせなかったから、

  源氏は自分のだれであるかに町の人も気はつくまいという

  気楽な心持ちで、その家を少し深くのぞこうとした。

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